夏の日の午後
暑い。とにかく暑い。朝会社に行くだけで、早くもヘトヘトになってダラ〜っとしてしまうけど、そこはセブンのアイスコーヒーのLサイズを一気飲みして、気持ちを切り替えて仕事と向き合う日々。基本的に会社は涼しいこともあって、仕事自体は快適にこなしていけるのだけど、16時を過ぎるあたりから徐々に喉が乾いてきます。もうこの夕方の時間帯となるとアイスコーヒーという訳にはいかず、この喉の乾きを癒やしてくれる飲み物といえば「ゴールデンコーラ」が頭に浮かんでくるわけです。ゴールデンコーラというのは、ペルーのインカコーラの事ではなくて、ここではもちろん普通のビールの事。
そしてトイレに行くついでにチラッとFacebookのフィードを覗いてみると、居酒屋やバーが「今日のおすすめ!」「本日の美味ぇもん!」「今日だけのスペシャルメニュー!」とかをアップしてるし...。まったくもって仕事に差し支えるエントリー.....なんだけど、もう見たからには気になって気になって仕方がないのです。なんとか定時に仕事を終わらせようとラストスパートの高速モードに切り替える。人間は帰る時間が決まっている時にこそ、もの凄く集中でき最高のパフォーマンスを発揮する事ができる。そして一気に仕事を片付けられるのが不思議。そう、ゴールデンコーラのために。
ひとり飲みのススメ
なんとか定時に仕事を終わらせるものの、頭の中にはゴールデンコーラと酒の肴の事ばかり。そこで誰かを飲みに誘ってもいいのだけど、飲みに誘うという行為自体が夏は特に億劫になってしまいます。暑いからなのか、なんなのか、よくわからないんですが、取り敢えずサクッと飲みたいだけなので、何も気を遣わないひとり飲みが一番。
ひとり飲みは「行きたい時に飲みに行ける」というのがいいとこであり、誰かを誘うという行為や気遣い、そして断られた時のガッカリ感が無いのが素晴らしいのです。
ひとり飲みのいいところ <1>
- 行きたい時にすぐ飲みに行ける
のど黒です。ひとり飲みだとツマミを一人で独占できるのがいいですよね。もちろん隣が知り合いの場合はおすそ分けする時もあるんですが、二・三人で飲んで1つだけずっと残ってるなんていう状況にはなりませんし、何より自分が今食べたいものを誰にも気を遣うことなく注文できるのが最高です。
ひとり飲みのいいところ <2>
- 今食べたいものを注文でき、その料理はすべて自分のもの
この日ののど黒は塩焼きか煮付。僕は塩焼きを注文したんですが、これがひとり飲みでないと結構気を遣います。穴子なんかだとフライか蒲焼きか煮付けか......鰯だと刺身か焼きかフライか。そして焼き鳥だと塩かタレか。ワインは赤か白か。天ぷらは塩か天つゆか。ちなみに僕は焼き鳥はタレ、ワインは白、天ぷらは天つゆ、唐揚げにはレモンじゃなくてマヨ!......ということで、すべて世間とは真逆!
ひとり飲みのいいところ <3>
- 料理をどう食べるかの決定権はすべて自分にある
ひとりで飲む酒は何もかもが自分のペースで物事が進んでいくのがいいのです。飲むペース、そして肴を注文するペースが誰への気兼ねもいりません。そして瓶ビールはもちろん手酌であり、自分のペースで飲むことができます。特に瓶ビールに関しては(お酌の一杯目以降に)注がれるのがほんと苦手なんです。池波正太郎氏も「男の作法」という著作の中でこう言ってます。
ビールというのはね、料理屋でもそうだけど、本当の料理屋でない限り、まだ残っているうちに注ぎ足してしまう。これは愚の骨頂で、一番ビールをまずくする飲みかたなんだよ。
ビールというのは成分がある程度飛んじゃうわけですよ、時間がたつと。そこへ新しい成分を入れるでしょう。せっかくの新しいあれがまずくなっちゃうんだよ。
それに、ちょっと飲んだのを置いておくと、冷えてたのがある程度温かくなってきちゃうわけだ。そこへ冷えたのを入れても、本当に冷えた感じにはならないでしょう。中和されちゃうから。
だから、ビールの本当の飲みかたというのは、まずお酌で一杯飲むのはしようがないね。それでグーッと飲んだらビールをまず自分のところへ置いとくんですよ。そして自分の手でやらなきゃビールというのはうまくないんだ。
コップになみなみ注がないで、三分の一くらい注いで、それを飲みほしては入れ、飲みほしては入れして飲むのがビールの本当のうまい飲みかたなんですよ。
池波正太郎「男の作法」新潮文庫より
まったくもってその通りでございます。でもあまり飲まない方には「手酌が好き」と言ってもなかなか理解されないのですが......。
ひとり飲みのいいところ <4>
- 酒を手酌で飲むことができる
再度カツオの刺身です。最近は脂がのって濃厚な味わいが魅力すぎて戻り鰹を注文することが多いです。それも毎回。やっぱりこの時期ならではの魚は本当に美味しいですし、旨い魚を食べている時ってシアワセを感じるんですよね。
そして最近一人で飲む時はトコトンまったりしてしまって、Kindle Paperwhiteで本を読んだり、Kindleアプリで雑誌読んだり、テレビを見たりしながらボーッとしてる事が多い感じです。ボー−っとするって1日であまり無い貴重な時間ですから。
ひとり飲みのいいところ <5>
- ボーッとできる
夏の居酒屋「ひとり飲み」
おまかせ3品盛りを注文してみました。タコとヒラメとマグロ。いい感じです。
ひとり飲みで大切なのは「通う」ことだと思ってます。私なんか主人や女将さんと話すわけでもなく、ただ気になった店 数軒を順繰りに通い続けているだけです。もちろんいろんな話をしながら盛り上がる時もありますけど、普通はビールと酒2杯飲んで1時間〜1時間半ぐらいで帰る。そうすれば徐々にお店の人も顔ぐらいは覚えてくれますし、安い焼酎のボトルでも入れれば名前を書くので、もしかしたら名前も覚えてくれるかもしれません。僕なんかある店にボトルを入れていても未だに名前を覚えられないっていう店もありますが、それは稀です(笑)
まぁ夏は日も長いですし、定時に仕事を上がって、さくっときれいにひとり飲み。おすすめです。
ひとり飲みのいいところ まとめ
- 行きたい時にすぐ飲みに行ける
- 今食べたいものを注文でき、その料理はすべて自分のもの
- 料理をどう食べるかの決定権はすべて自分にある
- 酒を手酌で飲むことができる
- ボーッとできる
以上です。
今週のお題「夏の食事」
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