中落ちとは
背骨(中骨)と背骨の間についている赤身をスプーンや蛤(ハマグリ)の貝殻でそぎ取ったものを「中落ち」といいます。やはり魚で旨いところは骨の回りの身ですから、スジも少ないプリプリな中落ちはやっぱり美味しいですよね。中落ちは脂ものらずにさっぱりしているので赤身ファンにはたまらない部位。
そして鮪(マグロ)の中落ちが骨についたまま出てきて、蛤の貝殻ですくいながら食べられる店がなんとさいたま市北浦和にあります!こんな感じでドーンと鮪の中落ちが骨のまんま出てくるのです。お店はいつものさいたま市浦和区北浦和「小さな小さな築地 かね吉」です。もちろんこのドーンは要予約&要相談になります。
蛤ですくって食べる
この巨大なマグロの中落ちを、ハマグリの殻でそぎ取りまくる女子!はしゃぐ女子!萌えます!(笑)
そしてすくったばかりの中落ちは身が締まっていて、今までの中落ちとは別格の美味しさがあります。
もちろん裏にも身がありますので、このすくい取る作業はそれなりに時間がかかります。もちろんそのまま食べても最高に美味しいのですが、酢飯を用意して頂き鉄火丼としても食べることができました。
こんな感じに即席鉄火丼。これを丼一つでみんなで回しながら食べるのが美味しいのです。
小さな小さな築地「かね吉」
この「かね吉」という店は魚屋さんですが、店内を改装して魚料理をその場で楽しめてお酒も飲めるという、まさに酒飲みが求める理想的なお店です。この日は酒呑み仲間の送別会でしたので、鮪の中落ちからこのあんこう鍋という最高の流れになりました。でも普段は一人飲みをまったりと楽しめる店でもあります。
こんな感じでスタートするのが"かね吉"スタイル。セットメニューもいろいろと用意されていて、Facebookで毎日「本日の美味ぇもん!」メニューがアップされるのが僕らの楽しみでもあります。魚屋さんの中で飲めるので、もう間違いなしですよね。
かね吉では埼玉の地酒 南陽醸造の「花陽浴(はなあび)」を飲むことが多いです。入荷次第なのですが、この岡山の酒造好適米「雄町」を使用した花陽浴はとても珍しく、袋吊りによって圧を加えずポタポタと垂れ落ちる雫酒をすぐに瓶に採っているという、とても贅沢な生原酒。あれば即オーダーです。
そして"さわらの幽庵焼き"もかね吉で楽しめます。幽庵(ゆうあん)焼きというのは茶人 北村祐庵が考案したとされる、酒、みりん、醤油を同割りにしたつけ地(幽庵地)につけて焼く方法です。みりんが入っているので焦げやすいので、ごく弱火でじっくり焼く感じです。これは本当に旨い。
最近のブームがこの"みりん干し"。かね吉は珍味も充実してるのでグランドメニューも要チェック。
もちろん"あさりの酒蒸し"もあさりの塩けと旨みを生かした調理なので美味しく頂けます。
普段使いの一人飲み、そして数人集まっての飲み会共に楽しめる魚屋さん「小さな小さな築地 かね吉」は地元の人たちに愛される唯一無二の名店です。